LANDSCAPE DESIGN ランドスケープデザイン

2020 年はまさに新型コロナウィルス感染症の1 年だった。この事により人々の働き方、暮らし方は大きく変え ざるを得ない状況を生んだが、一方でこれまでの生活を見直す契機ともなった。こうした人々の思考の変化はラ ンドスケープにおいても少なからず影響を与えるものと考えられる。ランドスケープデザイナーやアーキテクトに おいては、デザイン発想の転換さえ求められるかもしれない。日本を代表するデザイン組織であるGK デザイ ングループは、どのような考え方でデザインに向き合っているのだろうか。2021 年のス

施主：藤沢市 基本設計・実施設計：大日本コンサルタント+GK設計 駅前デッキの先駆的事例であり、築40年を経過した藤沢駅北口デッキの リニューアル。広場機能の改善点として、ツインスラブを採用して歩きや すさと耐震性の向上を図り、デッキ上でのイベントなどを開催しやすくす るため、植栽の整理や段差の解消による活用しやすいフラットな芝生広 場を設計した。また、照明計画の見直しでは、夜間のデッキ上での安全 性とデッキ下バスターミナルの明るさを改善した。 船主：瀬戸内海汽船株式会社 製造：株式会社神田造船

東京都中央区 協力・資料提供＝東京都中央区 文＝編集部 Concept to develop amenity space in Tsukiji River Chuo-ku, Tokyo Materials provided by Chuo-ku Text by Editorial desk 首都高速都心環状線・築地川区間は、1964 年東京オリンピックの開催を契機に築地川の 埋め立てにより整備された。建設から58年が 経過し、コンクリートの剥離や鉄筋の腐食な ど経年劣化が見られる。首都高速道路株

築地川アメニティ整備構想では、首都高速の更新と連携したまちづくりの可能性が考えられる3つのエリアを選定した。 ［エリア1］中央区役所周辺…老朽化した庁舎の建替えが必要で、次代の公共施設のあり方を検討しているエリア ［エリア2］築地一丁目地区…複数棟の老朽化した建物が存在し、まちづくりを検討しているエリア ［エリア3］采女橋周辺…複数棟の老朽化した建物の存在や、首都高速の急カーブの解消等、まちづくりの課題があるエリア 必要な機能として3つの空間とそれぞれの機能を構想している。 多様化する緑・公園の

●中央区を代表する緑豊かで自然を感じる『都心に開かれた新たな緑化空間』 ● 浜離宮恩賜庭園など周辺の緑とつながり、かつての築地川の記憶を継承した四季の移ろいを感じる『水と緑のネットワーク』 ● 小鳥や昆虫など多様な生物の生息環境を整え、ヒートアイランド現象への対応など都市環境の改善を図る『環境配慮型の都市空間』 ● 銀座、築地のまちを一体的につなぎ、にぎわいと緑が織りなす『都市の顔となるストリート』 ● 東銀座駅、新富町駅、築地市場駅の地下鉄駅間の人の流れをつくり、新たな回遊を生み出す『交通結節

京都府亀岡市 企画＆プロデュース＝株式会社ユニマットリック ガーデンデザイン＝白砂伸夫＋株式会社アールフュージョン 資料提供＝株式会社アールフュージョン、株式会社ユニマットリック　 協力＝亀岡市 Learn from the farmer's garden "Sustainable city garden" Kameoka city, Kyoto Planning & Produce by UNIMAT RIK Inc. Garden concept & design by Nobuo Shir

新潟県南魚沼市 ランドスケープデザイン＝株式会社ランドスケープデザイン 建築設計＝KAJIMA DESIGN Sarukurayama Brewery Minami-Uonuma city, Niigata Landscape design by Landscape Design Inc. Architectural design by KAJIMA DESIGN 計画地は、八海醸造が運営する魚沼の暮らし や雪国の文化を発信するエリアである「魚沼の 里」の一角に位置する。美しい杉林と落葉広葉樹

千葉県柏市 ランドスケープデザイン＝株式会社エスエフジー・ランドスケープアーキテクト & 名古屋市立大学芸術工学部大野暁彦研究室 建築＝有限会社辺見設計 サイン・ランドスケープ設計協力＝マツドランドスケープ 文＝大野暁彦（株式会社エスエフジー・ランドスケープアーキテクト） 写真＝株式会社エスエフジー・ランドスケープアーキテクト Bloom-no-Kaze Kashiwa city, Chiba Landscape design by SfG landscape architects Inc. +

山口県長門市 ランドスケープデザイン・写真＝有限会社カネミツヒロシセッケイシツ Town planning project of Nagato Yumoto Onsen Nagato city, Yamaguchi Landscape design & Photos by Kanemitsu hiroshi design office 　本プロジェクトは、山口県の山間部に位置する 長門湯本温泉において、老舗温泉ホテルの経営破 綻によって生じた土地に、当時の長門市長が星野 リゾートにマスタープラン

株式会社藍工業 世の中に永遠のものはない。再生木材と言えども設置環境や使用頻度により劣化することはやむを得 ない。設置する環境によっては自然の風合いを求めて自然木を取り入れる動きがあっても不思議ではな い。それが腐食保証25年というその耐久性にお墨付きがあれば、そのハードルは一気に下がるだろう。 今回紹介する事例がまさにそうである。再生木材でつくられたデッキの改修にあたり、全面的に自然木 が採用された。だがこの施工例は、再生木材を一概に否定するものでは決してない。設置する環境や条件、 使われ方な

文・資料提供＝和田 淳（株式会社セット設計事務所） 緊急事態宣言が再度発出され、講演会等が 頻繁に開催されていない昨今、皆さんCPD単位 の取得状況はいかがなものでしょうか。「まだ 20単位も取れていないよ！」なんて声が聞こ えてきそうですが、「全集中‼」※でCPD単位の 取得に対応していただく必要があります！！ コロナ禍にあって、何とかしてCPD単位を 取得する方法を考えないと何年度か後の資格 更新時に大変なこととなりかねません。新型 コロナウイルスのワクチン接種が夏以降にな るなど、今年又は

間野賢二 ランドスケープでは、人の歩行路のことを園路と詩的によぶ。 庭園文化を思わせるこの名には、もちろん単なる通行の動線というよりも情感ある道として、 たとえば、ここちよい歩み・楽しげな散策・美しいシークエンスなどの想いがそこに込められている。 そんな園路のあり方やデザインについて、スタディしてきた。 園路の平面デザインについて、その可能性を探る。 ポイントは、街路（車道）のもつ画一的で機能的な形態から解放することである。 変化・歪み・遊び・余白・なじませなどによる直曲線の混ざった自由なみちの

Landscape Architect: SHMA Location: Bangkok Thailand 文・写真／市川 寛（office ma） 有名なバンコク最大級の週末マーケットであるチャトゥチャック市 場から少し北に歩くと、大きな公園が連続して広がっている。Bird Waveはその大きな2つの公園（Queen ParkとRotfai Park）の間の川 の上にかかる全長50メートルのプロジェクトである。 隣接するQueen Parkはバンコクにある都市公園の中でも有数 に植栽が種類豊富で

文・写真＝戸田芳樹（株式会社戸田芳樹風景計画） 協力＝古峯神社、株式会社岩城 念願であった古峯神社庭園（古峯園）を紅葉真っ盛りの11月に訪れた。神社は日光の足元に位置し、最寄りの鹿沼駅からバスで1時間程の旅、きっ とひなびた里だと思っていたが大変な人出でびっくり。やはり紅葉シーズン、大勢の参拝客や観光客が押し寄せて華やかな賑わいに包まれていた。 古峯神社庭園は1978（昭和53）年、岩城造園（現：株式会社岩城）の岩城千太郎（通称：亘太郎 1898-1988）の大規模（8.25ha）な作品でス ケ

文／椎名和美 旧古河庭園を紹介する資料の一つである東京 都公園文庫『旧古河庭園』には「植治こと小川 治兵衛は以上のとおり京都岡崎の庭師であって、 どのようないきさつで古河家とつながりができたも のか、その間の消息はさだかではない。大正7 年 に初めて東京でそれも一挙に三軒の邸仕事を引 き受けている」という記述があるが、古河家と植 治の関係は謎のままであった。以前、都立文化 財庭園を特集する企画展の仕事に係わっていた 時、旧古河庭園について「植治」の11代目小 川治兵衛（小川雅史氏）に聞き取りを行

主催＝株式会社LIXIL エクステリアやパブリック空間のプランや施工技術の質的向上を図るとと もに、エンドユーザーに参考事例として活用してもらうことを目的に毎年 開催されている『LIXILエクステリアコンテスト』。2020年の受賞作品が決 定した。応募総数6,553作品の中から「まちなみ部門」よりポラスガーデン ヒルズ株式会社の施工作品が大賞を受賞した。弊誌では大賞作品と「まち なみ部門」において銀賞・銅賞を受賞した施工作品を紹介する。 この「まち」に描こうとしたのは、一人ひとりの笑顔の時間。こ

構成＝編集部 協力＝「京都ランドスケープデザイン展2020」実行委員会 2020 年11 月15 日〜21 日に「京都ランドスケープデザイン展2020」が開催されました。本年度は完全オンライ ンでの開催となりました。これまでの開催方式とは嗜好を変え、従来型の選抜作品講評会に加え、佐々木葉二先生 講評会、OBOG 講評会の3 本立てとし、計4 日間での開催となりました。全ての出展者が様々なスタイルで講評 を受けることができたとともに、多くの方々に視聴いただくことができました。加えて、各作品の情報や

2021 年3 月11 日、東日本大震災から10 年目を迎えます。 本誌135 号（2020 年10 月）で特集した「藻谷浩介と行くバス講演ツアーを振り返って」の座談 会記事では、震災を忘れない、風化させない、という想いをお伝えしました。 　昨年のコロナ禍以降、目に見えないものへの言い知れぬ不安は、放射能へのそれと似ているの かもしれません。そして、リモートワーク・web 会議・地元回帰・地方移住・二拠点居住等々、 ライフスタイルの変化も見えてきております。 　今回は、藻谷浩介氏を講師に迎え、被

●内容が変更になる場合がございますのであらかじめご了承下さい。 下記の書店でご支援を得て常備しておりますのでご利用下さい. 雑誌「ランドスケープデザイン」「マイガーデン」ほか書籍出版など 業務拡張につき、在宅勤務・時間契約・業務請負など多様な人材を広く 募集します。一緒に出版社の仕事に参加してみたい方、 制作にかかわってみたい方はご連絡ください。 ①契約社員・アルバイト・業務委託（広告営業・書店営業・顧客管理） ②フリーランス（編集者・WEB 及びエディトリアルデザイナー） 【お問い合わせ・資料