主催/一般社団法人 神奈川県建築士会 川崎支部
日時/2021 年5 月21 日
場所/川崎フロンティア2 階会議室
都市緑化の観点での屋上緑化
伊藤今日お招きしました講演者の株式会社イケガミ代表取 締役会長の池上信夫さんです。
私事になりますが、30 年程前に私が事務所を始めた時、 屋上緑化の分野をずっと牽引してこられた第1 人者で池上 さんという方がいることを知り、その時から池上さんのお話 をお聞きしたいとずっと思っていました。
今日は非常に楽しみにしております。
また、皆様に代わって私が皆様がお聞きしたいことをお手 元にお配りした質問用紙の質問形式に沿って、代弁させてい ただき、司会・進行をさせていただきます。
【池上さんへの質問】
1,池上さんと韓国の屋上緑化の関わり
伊藤韓国のソウルが、都市緑化の関心が非常に高くて、東 京よりも先行していると聞いていますが、韓国の屋上緑化に 関わってこられた経緯をお話いただけませんか。
池上韓国との繋がりははっきりとは記憶してないですが、 ある時、韓国のサムソン・パーライト(現KD One) という会社から「屋上庭園をやりたいから教えに来てほしい」と要 請がありました。それがきっかけでお付き合いが始まりまし た。
当時その会社では日本からパーライトの原石を輸入してそ れを高温で発泡焼成して、土壌改良剤を生産していらっしゃ いました。
主に農業用途として生産していたパーライトを、屋上緑化・ 都市緑化にも展開して生産を増強したいという狙いがあり、 それで招聘されました。
当時の韓国は松の木が主で、あとミツバツツジとレンギョ ウとか、ニシキギとライラックぐらいしか市内であまり見か けないような殺風景な情景でした。
現在では屋上緑化や都市緑化の分野が急成長しています。 2018 年に訪れたときは全く違う国に来た様なすごい光景で した。
高層ビルを建てた中心にスーパーマーケット作って、その 屋上も緑化する様に市内外に緑化を増やしています。
韓国のパーライトの生産は20 年前からスタートし、私は 5 年間携わりました。月曜日の午前中に会議をして午後の便 で帰ってくるという月に1 回ソウルへ伺っておりました。
2,屋上緑化を始めたきっかけ 村野藤吾先生との出会い
伊藤1940 年終戦の年に、岐阜県の農林業を大きく営む次 男に生まれ、お父様が若くして亡くなられたのでお爺様に丁 寧に農業、特に林業の教えを受けたという事を聞いておりま す。