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都市を壊す「神宮外苑再開発」―その欺瞞のしくみ
いま、神宮外苑都市再開発の不条理が次々とあばかれている。しかし、これは神宮外苑だけのことではない。東京都市再生のありふれた情景なのだ。 都市再生は80年代、中曽根内閣のアーバンルネッサンスから始まった。しかし、その都市破壊力が増したのは今世紀はじめ、小泉内閣のもとでスタートした「都市再生」以降である。当初は塩漬けされた不動産の稼働産化に重心がおかれていたが、しだいに「都市の国際競争力の強化」(都市再生特別措置法、2002年)が前面に出されるようになった。都市を競争力の源とみなし、都市、とりわけ内
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Booksブック
水戸岡鋭治 著  玄光社 発行 B5 判・256 頁  定価:3,500 円(税別) 多彩な鉄道デザインによって広く名の知られる水戸岡鋭治氏の、デザイン画やイラストをまとめた大図鑑が2023 年4 月に発売された。プロのデザイナー・イラストレーターとしての作品だけに留まらず、高校時代の石膏デッサンや比較的簡易なペン画などまで集約されており、水戸岡氏自身が「まるで60 年分の自伝的イラスト図鑑」と語るほど。もちろん、その名を広く世に知らしめた新幹線「つばめ」などの鉄道デザイン画も、第1 章にたっぷ
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国交省の「公園緑地・景観課」の大きな意義を考える
明治6年太政官布達第拾六号にはじまった近代日本の公園行政も150年の節目。職制も内務省の施設課、建設省都市局公園緑地課、国土交通省都市局公園緑地・景観課へと変化した。それ以上に職掌も広汎になり多様多彩な分野をカバーしていく。関係者に期待される業務の多様化、グローバル化、多極化・深化への施策立案力、総合的判断力の過重への適応ストレスが心配なほどである。 『公園緑地』誌の150年では、当然なこと乍ら社会的認知の弱かった150年前の先人の苦労から始まり、公園法のみならず時代的要請に応えた数多くの立法や