構成=編集部
協力=「日比谷ランドスケープデザイン展」実行委員会
日比谷ランドスケープデザイン展2023
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2023年3月12日~19日、『日比谷ランドスケープデザイン展2023』が開催されました。本展覧会は首都圏の大学のランドスケープ系卒業・修了制作作品を中心に展示・講評会を行うもので、今年度で11年目の開催となります。本年度は久しぶりに日比谷公園内、東京都緑と水の市民カレッジにおいて(十分に感染対策をとりつつ)展示会を開催し、また出展学生、講評者、来訪のみなさまが集まって、対面で講評会を行うことができました(講評会の様子はネット配信も行いました)。会場で、模型が一堂に介しての展示によって講評の先生方と発表者のコミュニケーションはコロナ禍以前にも増して向上したと思います。
講評会は数多くの方々にご来場いただき、ネット配信ご視聴の皆さまにも楽しんでいただけたのであれば幸いです。また、Facebook上での作品展示には、開催期間を過ぎて現在でも数多くアクセスをいただいています。コロナ「一過」とはまだまだいえない曖昧な状況のなか、大変多くの皆さまにご参加いただき感謝しております。
本号では、展示会の出展作品と受賞者コメント、先生方の講評を掲載します。今年度も「京都ランドスケープデザイン展」より1作品、特別出展いただき、3月14日の講評会には大阪公立大学 加我宏之先生に参加いただきました。講評会特別ゲストには建築家 石上純也さんをお招きしました。両先生に寄稿いただいた講評も掲載しています。また3月18日には「JLAU講評会」を開催しました。本展覧会OBOGを含む社会で働くRLAの方々にご参加いただき、専門的な角度から、あるいは先輩として熱い議論がなされました。JLAU講評会のレポートもぜひご覧ください。
最優秀賞/石上賞「遠をみる」
武蔵野美術大学院 ランドスケープデザイン専攻 長谷川 ゆい
私たちは普段、様々な時間を感じています。
修士制作では、そのような様々な時間を意識することが、私自身のアイデンティティである日本と韓国の関係性を紐解くことに繋がるのではないかと思い制作しました。対馬に置かれた韓国と日本を意味する二本の並行する道は、交わることなく、遠くへ遠くへと続いていきます。しかし、その間にある、様々な時間軸へ意識が向かう7つの居場所では道から外れて交わる人々の姿が見られます。見る人、訪れる人々によって、様々な意味を持って立ち現れ、時間や国を超えて人々の心に語りかけてくる、そのようなランドスケープデザインがしたいと思いました。