1940年四方山に囲まれて真ん中を飛騨川が流れ下る下 呂市萩原に生まれた。
小学生の頃、植物が大好きでタキイ種苗や坂田種苗のカタ ログを見て、アスター、矢車草の種やダリア、グラジオラス、 カンナの球根などの代金を切手で送り、取り寄せて植えて育 てていた。
じゃが芋は種芋を半分に切り、灰を切り口付けて畑の畝に 並べて土をかけて育てる手伝いをしていた。
秋には火付けに役立つ枯れ落ちた杉の葉を拾い集めたり、 味噌を焼く朴葉を集めるのも子供の仕事だった。
毎日夕立が降り里芋の葉に、まるっこい水玉があり、太陽 の光で耀き、風が吹き葉が揺れると葉の上をコロコロ動き、 遊んでいるようで、水はなぜ丸いのか不思議に思った。
春は自然との出会いが楽しめる時でもある。
ふきのとう、わらび、ぜんまい、タラの芽と自然との出会 いは多い。
少し膨らんだチガヤの穂を割ると真っ白で柔らかい綿が現 れて甘く美味しかった。
すいっぱやイタドリの新芽もよく食べた。