20年後の宇久島
Dec 22, 2020
2 minutes
文・構成=五島聖子(長崎大学環境科学部教授
The Uku Island of 20 years from now: Preservation of the natural and cultural landscape
Text and Composition by Seiko Goto [Nagasaki University Department of Environmental Science, Professor]
長崎大学環境科学部では、カリフォルニア大学バークレイ校環境デザイン学部と連携し、毎 年、長崎のまちづくりを考えるワークショップを開催している。例年はバークレイ校の学生が 長崎に訪れるが、今年はコロナのため、蘇州科学技術大学風景園林学部の学生も加えて オンラインで行うことになった。今年のプロジェクトは、長崎圏内で最も過疎化が深刻な佐世 保市の離島、宇久島のランドスケープデザインを手がけることになった。この島は、現在日 本で最大のメガソーラー計画により、その存亡の危機に晒されている。このメガソーラー計 画に対して、これまで佐世保市の行政センターの統制のもと、沈黙を保っていた島民である が、オンラインによる国際連携プロジェクトが契機となり、地域の反対団体が島の若者によっ て結成された。
1.宇久島とメガソーラー計画
長崎県佐世保市宇久島は、五島列島北端 (Fig.1)、西海国立公園と隠れキリシタンの遺産 として指定されたユネスコ世界遺産の接点に位 置する(Fig.2)。全長38km、面積約24.93km2の
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