【文・写真・資料】
星野裕司
(熊本大学くまもと水循環・減災研究教育センター 教授)
小林一郎
(熊本大学名誉教授)
伊東和彦
(株式会社東京建設コンサルタント九州支社)
平成18(2006)年7月に鹿児島県川内川流域を襲った災害に対する激特事業のうち、曽木の滝分水路の整備に関して景観的な視点からの検討プロセスとその結果、および事業後の取り組みについて星野裕司氏、小林一郎氏、伊東和彦氏によって2020 年にまとめられた報告をLD編集部が編集しお伝えする。なおこの事業は川内川激甚災害対策特別緊急事業として曽木の滝分水路と虎居地区および推込分水路の整備などが行われたが、今号では曽木の滝分水路の改修事業を紹介する。
災害に対する復旧・復興はその土地そのものを再考する大きな機会ともなりうる。復旧・復興に始まる地域づくりにおいても事業後も継続的に取り組まれてこそ意義あるものとなる。曽木の滝分水路も平成23(2011)年の竣工後も、様々な取り組みが持続している。復旧事業での取り組みとその後の継続的な取り組みの関連性を整理することもまた大きな意義をもつものと考える。写真は2012年7月に開催された「曽木はっけんウォーク」の様子。