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#83 音楽へと昇華した『雅なる宴』-ドビュッシー『小組曲』

#83 音楽へと昇華した『雅なる宴』-ドビュッシー『小組曲』

Fromフレンチ・クラシック・カフェ


#83 音楽へと昇華した『雅なる宴』-ドビュッシー『小組曲』

Fromフレンチ・クラシック・カフェ

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Length:
13 minutes
Released:
Mar 3, 2023
Format:
Podcast episode

Description

クロード・ドビュッシーか愛好したヴェルレーヌの詩集『雅なる宴』は、前世紀の曲線的、装飾的で甘美な「ロココ絵画」と呼ばれるジャンルの創始者アントワーヌ・ヴァトーの芸術性の高い作品が、ヴェルレーヌの詩作に少なからす影響を与えたに違いありません。
「詩のリズム、言葉の響きとの戯れ、音楽への明示的な言及により、詩そのものが歌のような雰囲気を醸し出す」というヴェルレーヌ自身の言葉のように、ドビュッシーはその詩を素晴らしい音楽に昇華させました。
『雅なる宴』の一節
Cependant la lune se lève
Et l’esquif en sa course brève
File gaîment sur l’eau qui rêve.
見事に綺麗な韻を踏んでいます。
評論家のジャック=アンリ・ボルネック(Jacques-Henri Bornecque)は、優しいものから皮肉なものまで、さまざまな場面や出会いを表現した22編の詩が収められているこの詩集を『小組曲』と呼んだそうです。

【出演】中田昌樹(指揮者)
【演奏】クロード・ドビュッシー作曲『小組曲』より「小舟にて」 ピアノ/江澤隆行
    イントロ&エンディング ドビュッシー『小さな黒人』 ピアノ/江澤隆行
【提供】笹川日仏財団
Released:
Mar 3, 2023
Format:
Podcast episode

Titles in the series (100)

笹川日仏財団がお届けするプログラム「フレンチ・クラシック・カフェ」。フランス音楽の素敵なところをちょっと変わった切り口でご紹介します。ご案内役は軽妙なトークで定評のある指揮者の中田昌樹さんです。 《中田昌樹プロフィール》 1951年札幌生まれ。道立札幌西高校卒業。国立音楽大学器楽学科卒業後、フランスに留学。パリ・エコール・ノルマル音楽院指揮科を一等賞首席にて卒業。アメリカ・タングルウッドで小澤征爾、バーンスタインの教えを受ける。 パリ・コンセール・パドゥルー管弦楽団を指揮してヨーロッパデュー、その後、フランス国立リヨン管弦楽団で音楽監督セルジュ・ボドのアシスタントを務める。ベルリン放送交響楽団、ブルガリア国立ソフィア室内管弦楽団などヨーロッパ各地で指揮。 帰国後、新国立劇場開場当初からオペラ制作に携わり、オペラ研修所特任講師も務める。 吹奏楽の分野では、吹奏楽コンクール全国大会/支部大会/県大会の審査、各地の指揮講習会の講師を長年に渡って担当。 札幌大学文化学部 客員教授、新国立劇場オペラ制作部 専門員、新国立劇場オペラ研修所特任講師 、Institut Francais du Kyushu (九州日仏会館) 『フランス音楽の陰影』レクチャー講師 等を歴任。