アロマテラピーと風水
By Leo Yuan
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About this ebook
本書では「五行説」を利用し、中国伝統医学、風水、精油の効果的な活用法を探求しています。家の風水と、人体の経絡、精油の3つの領域を合わせ、正しい精油を選択し、的確な位置に精油を配置することで、家の中の不調和を解消し、空間内のエネルギーやオーラを強化ことができます。
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アロマテラピーと風水 - Leo Yuan
著作権 © Leo Yuan 2020
全著作権所有。この出版物のいかなる部分も、著者の書面による事前の許可なしに、複製、検索システムへの保存、または機械的、写真複写、記録、またはその他の方法で送信することはできません。
ISBN: 978-1-7351164-6-4 (ペーパーバック)
leoyuan@ms4.hinet.net
目次
序文：本書のコンセプトについて
第１章：五行の相生（そうじょう）と相剋（そうこく） 中医学的見方による後天八卦
第２章– 1： 四象、五行を強化する方法
第２章– 2： 家の方角の決め方 財運の位置
第３章：アロマテラピーの基礎知識と精油の使い方精油の化学
精油の吸入効果に関する研究
第４章：五行説による精油の分類伝統的な中医学における経絡（けいらく）の健康効果
◎本書に登場する精油リスト
バジルスイート (Basil, sweet)
ベイローレル(Bay Laurel, sweet bay)
ベルガモット(Bergamot)
ブラックペッパー(Black pepper)
カルダモン(Cardamom)
アトラスシダーウッド(Cedarwood, atlas)
ジャーマンカモミール(Chamomile, German)
ローマンカモミール(Chamomile, Roman)
シナモンリーフ(Cinnamon leaf)
クラリセージ(Clary sage)
ユーカリ(Eucalyptus)
スイートフェンネル(Fennel, sweet)
フランキンセンス(Frankincense)
ゼラニウム(Geranium)
ジンジャー(Ginger)
グレープフルーツ(Grapefruit)
ヘリクリサム(Helichrysum)
ヒソップ(Hyssop)
ジャスミン(Jasmine)
ジュニパーベリー(Juniper berry)
真正ラベンダー(Lavender, true)
レモン(Lemon)
レモングラス(Lemongrass)
マンダリン/タンジェリン(Mandarin/Tangerine)
スイートマジョラム(Marjoram, sweet)
ニアウリ(Niaouli)
スイートオレンジ(Orange, sweet)
パチュリ(Patchouli)
ペパーミント(Peppermint)
ローズオットー(Rose otto)
ローズマリー(Rosemary)
サンダルウッド(Sandalwood)
ティーツリー(Tea Tree)
タイム(Thyme)
ベチバー(Vetiver)
イランイラン(Ylang Ylang)
序文
本書のコンセプト
本書の最も重要なポイントは、中国の伝統医学、五行説に基づき、風水、精油のいずれもフル活用している点です。
本書は、風水師が使用する、家の不調和を解決する五行説に基づいています。風水では、バランスの取れた、安定した環境を取り戻せるよう、時には動物の置物を用いたり、花瓶や生花、水槽などのアイテムを利用することもあります。
さらに、こういった不調和は、家の中だけでなく、人の体にも起こり、五行に当てはまります。偏った、乱れた生活空間に長い間住むことによって、住む人の身体に不調をきたすことは避けられません。
各精油の成分によって、特定の薬理作用があり、人体のさまざまな臓器の不調改善に役立ちます。それらは、中医学の理論に従って、5つの要素に分類することができます。
家の風水、人間の体の経絡、精油の3つの領域を五行説によってまとめ、家の中に最適な精油を的確な位置に配置し、空間内のエネルギーを強化することを最終目標としています。
私たちは毎日空を見上げていますが、飛び交う電磁波を見ることはできません。どれほどの電磁波が地球に流れ、家の中でそれらの電磁波の影響を受けているのか、家の中の電磁波の流れが調和しているかどうかは、すべて肉体、精神的融和や安定に直接関係しています。一方、家のスペースが原因で磁場のバランスが崩れると、人体の特定の部分に過度のストレスがかかる可能性があります。
上の真ん中のイラストのように、バランスの取れた家では、生活空間内の波動が調和して流れています。このようなバランスの取れた空間で生活することは、健康維持に役立ちます。それにより、心をクリアに保ち、物事をスムーズに運ぶことができるでしょう。
しかし、上の左右のイラストのように、空間のバランスが取れていない場合、例えば、角が欠けていたり突出している場合、またはレイアウトが適切でない場合、波動が上手く流れていないため、そこで生活し続けるにつれ、不調をきたします。やがて身体が不安定になり、意欲が低下するなど悪影響に悩むことになりえます。
一般的には、五行説に基づいて選んだ、適切な絵画、彫像、水槽、コインなどを使用し、特定の場所に配置して、風水のエネルギーを強化または解放します。
自然界には、風の流れ、水の蓄積、太陽の暖かさ、月明かりの反射、香り、音など、人の体との共鳴や相互作用があります。これらの自然の要素の最良の組み合わせによって、健康的な生活空間が構築されます。
植物から抽出されたアロマケミカルである精油を使用することで、嗅覚を刺激し、体内に吸収され、体調を整えてくれます。五行説に基づいた適切な精油を使用すると、不足している風水エネルギーを補完または強化し、波動のバランスを整えるのに役立ちます。心地よい香りを吸収するので、体は精油の恩恵を毎日受け、家の風水エネルギーの改善につながります。
上の図は、太極図と呼ばれます。無極（限りがない）から太極へ、バランスの取れたダイナミックな姿、つまり陰と陽が互いに動き、変容し、バランスの取れた状態を実現します。左上の図は洛書で、縦、横、斜めの各線の黒と白の石の3つの数字の合計は常に15になります。家庭においても、上の図のように、バランスの取れた状態があります。外部から流入する空気は均一かつゆっくりと流れ、繰り返される相互作用によって人の体のバランスを取り、心身を安定させてくれます。
中国の風水は、地球上の人間に適した生活空間を追求するために作られました。例えば、山の北に面している影のある側は、山の南に面している日当たりの良い側と比較して不適切であると見なされます。昔の中国人は、地球が西から東へ自転することに基づいて、川の左岸よりも右岸を好む動物が多いことを発見しました。これは、「気」と呼ばれる風水の普遍的なエネルギー、および微量元素が川の右岸に集中しているという事実によるもので、古代中国の書物にも残されています。さらに、日の出と日の入り、春の風と寒い冬の風を考慮した、快適な家の配置の仕方、部屋の場所を割り当てる方法は、家族（父、母、長男、長女など）のそれぞれ個人のニーズによって異なります。これらは風水理論とその原点ともいえる太極バランスの概念の一部です。
本書は、中国文化に精通していない一般の方を対象に書かれています。そのため、専門知識が必要な箇所ごとに簡単なイラストの説明がありますので、ご参考になさってみて下さい。
まず五行、相生（そうじょう）と相剋（そうこく）の相互作用が取り入れられ,それを伝統中医学における、さまざまな器官に対応させ使用してきました。例えば、臓器の一つが他を圧倒してしまうと、他の臓器に影響を及ぼしたり、対応する他の臓器に栄養素を提供します。次に、洛書と八卦の関係を理解し、後天八卦の原理を説明します。生活空間の割り当ては五行に対応し、家庭内の一人一人に分配され、起こりうる病気はすべて五行と八卦に構築されたシステムにしっかり表れます。
本書では、重要な風水知識の基本とそれに対応する精油について説明しています。精油は低温で蒸発しやすく、特定の形状を保たないため、風水に利用するのに適しています。適切な住空間を見つけるには、五行の正しい風水エネルギーに基づいて探す必要があります。場所によって風水エネルギーを強化したり弱めることで、環境のバランスを取り戻すのに役立ちます。バランスの崩れた空間が原因となって、体の臓器に影響を与える症状を引き起こす可能性がありますし、適切な精油を選択すると、体調を改善するのに役立ちます。また、子供の学習能力や記憶力向上に役立つこともあります。ネガティブなエネルギーが強い部屋に住んでいる場合、適切な精油を使うことで、ネガティブなエネルギーを軽減し、健康と安全を守るのに役立ちます。 五行と風水の基礎知識は、精油の選択に役立ちます。それは、シンプルでありながら、環境を整え、精油を活用するのに適した方法です。
風水のために精油を家の中に置くときは、自分がリラックスできる、心地よい香りかどうか、という理由だけで選ぶのではなく、オーラを緩ませ、より調和の取れた空間にする精油を選ぶ必要があります。ですので、的確な部屋に適切な精油を選択することがとても大切です。
的確な場所に適切な精油を選択する方法を知りたい読者の皆様は特に、この章を開いて、豊かな環境づくりに、どのように精油を使用するか決めるのにご利用ください。富は目に見えないものですし、繁栄の限度は、はっきりしていないものですが、これはアロマテラピーのまったく新しい活用方法ですから、これからも風水理論から探求する余地があります。
本書では、それぞれの精油の性質とその良さを解説するとともに、精油を特定の経絡と症状に分類し、木、火、土、金、水の風水エネルギーに割り当て、リストにしています。精油に含まれる複雑な化学物質の違いにより、ひとつの精油が2〜3種類の風水エネルギーを持っていることもあります。本書は、五行の相生（相乗効果で良い相性を生む）と相剋（お互いに弱めあう）の原則に基づき、各精油の五行を定義しています。つまり、五行に従って特定の精油を使用すると、それに対応する臓器を整えるのに役立ちます。 また、特定の空間に精油を使うことで、家の中の環境と風水エネルギーを同時に改善することができます。的確な場所に適切な精油を選択することが重要です。
第１章
五行の相生（そうじょう）と相剋（そうこく）
中医学的見方による後天八卦
上の図は、中国文化の五行説における五つの位相と季節です。ここからは、古代中国の地図の見方に合わせて考えていきます。当時は衛星ナビゲーションがなかったので、夜は月と星、日中は太陽だけを頼りに、南向きの太陽を正面にしています。中国は中高緯度に位置しているため、太陽はいつでも南に運行します。八卦の表でもこれに従って配置されており、上が南になります。
五行における方向付けは、中国が黄土に占められ、中心が大地（「土」）であることによるものです。太陽は東から昇り、東は潤いにあふれ、植物の成長を助けるので、東は「木」の位置となります。
中国南部は赤道に近いため、より暑く、太陽は南に運行します。したがって、南は「火」の位置になります。西部には山や鉱山がたくさんあるので、西側は「金」の位置です。北は水の発祥地であり、黄河は北へ流れるので、北側は「水」の位置です。
五行は季節にも当てはめられ、繁栄する春の植物（「木」の要素）、明るい夏の日差し（「火」の要素）、葉が黄色く色づき、落ち葉となる肌寒い秋（「金」の要素）、そして、すべてが凍りつく冬（「水」の要素）となります。四季がスムーズに移り変わるよう、四季が出会う中心は、緩衝の役割を果たす「土」の要素となります。